テンプレートはメッセージを作成するときや表示するときなどに適用されます。たとえば、新しくメッセージを作成するときに空のメッセージを作成したり、返信するときに返信元のメッセージを引用したメッセージを作成したりします。表示用のテンプレートを使用すると、受信したメッセージの表示方法を通常とは変えることもできます。印刷時など、その他の場面で使用されるテンプレートもあります。これらのテンプレートを編集することで、メール作成時に定型文を挿入したり、印刷するときのフォーマットを変更することができます。
テンプレートのファイルはメールボックスディレクトリのtemplatesディレクトリの下に置かれています。templatesディレクトリ以下にはアカウントクラスごとにディレクトリが存在し、その中に各テンプレートのファイルが置かれています。デフォルトでは以下のテンプレートが置かれています。
各テンプレートの使い方については以下を参照してください。
テンプレートのファイルはプラットフォームのデフォルトのエンコーディングで保存する必要があります。
作成用や表示用のテンプレートは以下の順に検索されます。たとえば、new.templateを検索する場合には、
たとえば、メールボックスディレクトリがC:\Documents and Settings\test\Application Data\QMAIL3で、名前がMainというメール用のアカウントで、現在のフォルダが受信箱(IDは1)だった場合には以下の順に検索されます。
このように、特定のアカウントやフォルダで使用するテンプレートを切り替えたい場合には、適切なディレクトリに適切な名前でテンプレートを置くことによってテンプレートを切り替えることができます。
テンプレートはテンプレート書式にしたがって記述されています。テンプレートを作成・編集する場合にはこの書式にしたがって記述する必要があります。テンプレート書式で書いたテンプレートは、実行時に評価されて文字列になります。
テンプレート書式では、テンプレートはリテラルとマクロに分けられます。リテラルはそのまま評価結果となり、マクロはそのマクロを評価した結果が評価結果になります。マクロは{}で括って記述します。
たとえば、Fromで指定された文字列をToヘッダに指定したい場合には以下のように書くことになります。
To: {From}
「To: 」がリテラルで「From」がマクロです。マクロが{}で括られています。
リテラルの中やマクロの中で{や}を使いたいときには{{や}}のように二重にします。たとえば以下のようになります。
{{これはリテラル}} {@RegexMatch(Date, /\d{{4}}/)}
一行目は「{これはリテラル}」という文字列に評価され、二行目では「@RegexMatch(Date, /\d{4}/)」というマクロを評価した結果に評価されます。
この方法を使用すると、@ScriptでJScriptなどを使用するときに大量にエスケープをする必要があって不便なため、{-と-}で括った範囲もマクロとして認識されます。{-と-}で括った場合には内部に現れる単独の{や}を二重にしてエスケープする必要はありません(してはいけません)。ただし、{-や-}自体をエスケープすることはできませんので、マクロの中にそのような文字列が現れる場合には使用できません。
たとえば、以下のようにして使います。スクリプト内の{}をエスケープしていないことに注意してください。
{-@Script(<<END function foo() { return "foo"; } result.value = foo(); END , 'JScript')-}
マクロについては、マクロを参照してください。
振り分けでテンプレートを使用する際にはテンプレートに引数を渡すことができます。テンプレートに渡された引数は、テンプレート中の全てのマクロの中から変数としてアクセスすることができます。